「想像により復元」 統一新羅の出土品めぐり物議(上) (下)
(朝鮮日報 2011/08/29)


金海博物館、昌寧・末屹里遺跡の出土品を公開

509469694423749807.jpg
▲昌寧・末屹里遺跡から出土した金属工芸品を基に「想像により復元」した仏龕=写真右=。風鐸、金銅装飾板、取っ手飾り、錠(写真左上から順に)などを利用して復元したが、仏龕の形や出土品が付いていた位置などが全く考証されておらず、物議を醸している。/写真提供=国立金海博物館


 国立金海博物館(ソン・ウィジョン館長)では今月30日から10月30日まで「地中に埋められた思い-昌寧・末屹里遺跡出土物大公開」と題する企画展を開催する。同博物館は、これらの出土品が仏龕(ぶつがん=仏像を安置する厨子〈ずし〉)の天蓋(てんがい=祭壇などの上部を覆う装飾物)であると推定し、巨大な仏龕を「実物大(推定)」で復元・展示する。ところが、関連分野の専門家は「十分な考証が行われていない『想像による復元』」「国立博物館が関心を引くために行ったいい加減な展示だ」と批判している。


■1200年前、昌寧・末屹里で何が?

 火旺山(慶尚南道昌寧郡)の裾野にある末屹里370-1番地。道路建設区間に含まれる場所を2003年に発掘したところ、意外な出土品が多数発見された。地表に出た金属片を取り除くと、直径70センチの穴があり、中にあった鉄釜から統一新羅の金属工芸品が多数発見された。さまざまな形の金銅装飾板、風鐸(ふうたく=仏塔などの軒の四隅につるす鐘形の鈴)、柄香炉、錠、取っ手の装飾物など500点余りに達した。

 当時の発掘関係者は「何ということはない金属片ばかりで、隠してあったところを見ると、戦乱など切迫した状況で慌てて埋めたようだ」と推定した。


■日本の「玉虫厨子」に似ている?

 大量の金属工芸品はどこに使われたのだろうか。ファン・ウンスン学芸研究士は「金銅装飾板約100点は『慶尚北道慶州市にある感恩寺跡の東塔舎利器(仏舎利を入れる器)』の天蓋を連想させる。出土物は大きく量もあるため、舎利器よりも大きな仏龕の天蓋である可能性が高い」としている。

 現在、韓国には統一新羅以前の仏龕は残っていないそこで同博物館が注目したのは日本の法隆寺の玉虫厨子(玉虫の羽で飾られた厨子)。

 博物館は玉虫厨子の形と感恩寺跡の舎利器の天蓋を参考にして、高さ3.5メートル(1.5メートルの台座を含む)、幅2.5メートルの仏龕を推定に基づき復元した。5000万ウォン(約360万円)に上る復元費を掛けて、八角形の台座を作り、赤い絹布を重ねて当てた金属板と風鐸を交互につるした


■「考証せずに無理に復元」

 ソン・ウィジョン館長は「来場者の理解を助けるため想像を少し加えた。展示をきっかけに研究が活性化すれば」と話す。

 しかし、複数の専門家は「確実な根拠がないなら、出土品だけを展示すればいい。国立博物館が多額の費用を掛けて根拠のない、いい加減な復元をするなんて話にならない」と批判している。ある博物館関係者は「仏龕ではなく仏壇の付属装飾物ではないだろうか。一つの穴から偶然発見されたもので、周辺に『退蔵(物を意図的に埋めるもの)遺跡』が別にある可能性も考えられる。出土物が全て一つの仏龕に使われたと推定するのは無理がある」と話している。

 形の考証も綿密には行われていない。別の文化財専門家は「本体は日本の玉虫厨子を参考にし、天蓋の飾りは感恩寺舎利器を真似るなど、バランスが悪い。中途半端で粗悪な物」と批判している。


 

mousoushiragi001.jpg



歴史や文化財に対する創造(妄想?)力は、相変わらず豊かなようですね……



 

1/150 法隆寺 全景
B0009U57ZO

NHK-DVD 法隆寺(全2巻セット)
NHK-DVD 法隆寺(全2巻セット)

NHK-DVD 阿修羅~天平の謎を追う 薬師寺 ~白鳳の大伽藍と至宝~ [DVD] 仏像大好。DVD-BOX 東大寺 ~よみがえる仏の大宇宙 [DVD] 秘仏開帳/特別拝観の古寺・名刹をゆく [DVD]
by G-Tools